おみくじを引く前に唱える歌
誰もが一度はひいたことのあるおみくじ。
そのおみくじを引くとき、皆さんは何か特別なことをしていますか?
願い事を心に願いながら引いたり、大吉が出るよう期待したり、特に何も意識しなかったり…。
人それぞれかと思います。
しかし、先日、おみくじに関する本を読んでいて、昔はおみくじを引く際に歌を唱えることがあったと知りました!
その本というのが、成蹊大学の平野多恵教授による『おみくじの歌』(笠間書院)です。
この本には日本各地の神社のおみくじに載る和歌が紹介されていますが、そのなかに
ちはやぶる 神の子どもの 集まりて
作りし占(うら)は 正(まさ)しかりけり
という歌が解説されています。
これは江戸時代に書かれた本に載っているものだそうで、その本によれば、自分にふさわしい歌の書かれたおみくじが引けるように、三回この歌をお唱えしておみくじを引くのだそうです。
今ではこうした歌を唱える人もいないのかもしれませんが、おみくじを引くときにこの和歌をゆっくり唱えると、自分の願いや今必要なものが何なのか、無心になって振り返ることができるかもしれませんね。